TOP PAGE > NEWS & BLOG > 室内のタバコのヤニ汚れ /UP-DATE: 平成28年9月6日
最近はめっきり減少してきましたが、
入庫されてきたクルマで、室内のヤニ汚れが半端ない、、 というクルマもそこそこ見られます。
まあこれはそれほどひどくない例ですが、
ちなみにこういったタバコのヤニ汚れって、クルマ屋さんやプロはどうやってクリーニングしているのでしょうか。
当ページにて解説している作業などの一切は、(使用する溶剤なども) あくまでウチ、またこれまで経験してきた身近な業界内で行われているものであり、私が実際に作業風景を見ていない他業者(同業他社)に関しましては〜 これらと同じ、もしくは近似した作業等を行っているとは限りませんので、これらあくまで一例としてのご参照を願います。(クリーニング方法は意外と多種多様ですので)
なお、当ページで解説しているクリーニング作業は、一応ヤニ汚れ前提で話を進めさせて頂いておりますが、ただこれら作業の流れ全体は、(使用する道具なども) 一般的な室内汚れのクリーニングと全く変わりないものですので、室内のヤニ汚れだけでなく〜 シートの黒ずみや汚れ、垢といったクリーニング方法としても、必要あればぜひご参照されてみてください。
なお、ここで話に出て来ますクリーナーに関しましては、その酸性(アルカリ性)の強さから、、 扱い慣れていない一般ユーザーの方にはあまりオススメしておりません。 むしろ使ってほしくないです。 何故なら〜 その効果の高さはあっても 内装の布(生地)などの変色リスクなどが高く、クルマをキレイにするはずが予想だにしないトラブルで、、 なんてことも十分考えられ、(言うなれば完全にプロ仕様のクリーナーです。 ちなみにこれは非常に稀ではありますが、ダッシュボードなど樹脂部分も、表面が溶けて白濁してしまう可能性も。。)
というわけで、こういったもしトラブルがあっても自己責任で、、 という完全前提でご参照頂く前提であれば、もし必要あれば要所ご参考などまでに。
道具といってもスプレー容器とスポンジ、(何でもいい。 スポンジはまあ柔らかいものがいいかな)
ウエス、(使い古したタオルでOK)
それからクリーナーには ”エンジンクリーナー” を使います。
ちなみに使うエンジンクリーナーは、原液のままだとかなり酸性(アルカリ性かも)が強いので〜 一般的に5- 10倍程度に水で薄めて(希釈)使うのが一般的でしょう。(スプレー容器へ充填して使います)
エンジンクリーナーはとても油脂の分解能力が高く、優れており、
油のように車室内にこびりつくヤニ汚れには特に効果が高いです。
但し、クリーナーは酸性(アルカリ性)ですので、シートや内張りなど布生地部分へ使うと変色する恐れがありますので、(ダッシュボードやドア内張りなどのプラスチック樹脂部分も)
ご使用前には必ず、シート裏など目立たない箇所へクリーナーを塗布するなどして、変色リスクがないかどうか必ず確認した上での作業を。(但し、短時間では判断は難しいです。 汚れが落ちた事によるものを変色と見間違えたり、中には乾燥後、変色や樹脂部分だと白濁変色するものも御座いますので、、 クリーナー塗布後、やや置き、クリーニング、水拭きして仕上げ〜 乾燥後に最終的なご判断を。 またここでのテストは、必ずしも以後の安全性まで保証されるものでは御座いません。 作業条件によって環境が変わる事はもちろんのこと〜 一見同じようでも、若干素材の異なる部部品なんてのも多いですし。。)
食器洗い用の薄いゴム手袋も用意しておきましょう。 酸性(アルカリ性)クリーナーは素手で扱うと手荒れの原因となります。 酷い人は皮膚がボロボロになってアカギレになる事も。。 (ちなみに私は常にクリーナーを使い慣れているせいか、手荒れしないので〜 作業画像は素手のままでやっておりますが、皆さんは決して真似されないように ^^;)
それから出来ればマスクも着用を。 噴霧時霧状になったクリーナーの吸い込みは あまりいいものではないと思っておりますので。。
なお、当クリーナーの取扱いにおいての注意事項は、当ページ内の説明中だけでなく〜 エンジンクリーナーについて編 の各事項も十分ご熟読ください。
作業はいたって簡単です。
希釈してスプレー容器へ入れたエンジンクリーナーを、
内装など対象物へ霧吹きし〜 (布生地は、濡れるほどかけなくていいです。 生地表面へ軽く霧が付着している程度で十分でしょう)
ダッシュボードなどプラスチック樹脂はスポンジで擦り洗いし、(強くこすらず、軽くなでる程度でOKです)
ヤニ汚れがひどいものは、スプレーした瞬間、、 黄色い汚れた汁が瞬時に垂れてくるでしょう。 ある意味気持ちいいですが、ただマットなど他の部分へ付くとそこがシミになってしまう可能性もありますので、垂れてきた汁(汚汁?)は他へ付かないようにもご養生ください。
シートなどの布生地部分は濡らしたウエスなどで擦り拭きし〜
最後にキレイな水で洗いしぼった濡れウエス(濡れタオル。濡れ雑巾) で、
各2度拭きすれば終了〜 (2度ぶき目も、またキレイに洗った濡れウエスを使ってください)
なお、スプレーを使った際には、対象物以外にも霧が飛んで付着しているはずですから、(ガラスとか)
最後にその辺りも濡れウエスでキレイにして仕上げましょう。(ただ出来れば、、 付着した時点で早急にふき取りしておくのが望ましいです。 ガラスは何ら問題ないですが、樹脂部分や布生地部分だと、長時間放置による変色してしまうリスクが高まってくるため、予期せぬトラブルを招く前にも常に用心作業を)
布生地部分は、乾燥後〜 再度かたく絞った濡れウエスで拭けば、よりキレイな仕上がりになるでしょう。(表面に残留乾燥していた洗剤や汚れが取れる)
エンジンクリーナーはヤニ取り効果が高いということは〜 ガラスの内側にしつこくこびりつく、ヤニで曇ったガラスにも大変有効です。
また油脂の分解に強いということもあり、内ガラスの油膜取りとしても活躍してくれるでしょう。
もちろんシリコンなどの油膜のもとになるような成分も入っておりませんので、
とにかく万能な自動車用ガラスクリーナーとしても使用可能です。(ちなみにガラスは、シートなどのように汚れが浸透することはありませんので、希釈は10- 20倍程度で問題ないでしょう)
なお、ガラスは溶剤成分が乾燥とともに残留物として目に見えやすくなりますので、2度の水拭き後、さらに乾燥したクロスなどで仕上げの乾拭きを行ってください。 そうすることで よりガラスの透明度が上がるでしょう。
@ クリーナーの霧吹き後、洗剤が垂れたままで長時間放置しない。
溶剤が長く付着することで、変色リスクが高まったりで〜 他の洗剤が付着していない部分や付着しての時間差による ”キワ” が出来てしまう。(水垢が垂れたみたいな感じになってしまう)
特にプラスチック樹脂部分ほどこの現象が起こりやすいので、
スプレーしたら即スポンジで擦り〜 乾かないうちにふき取る。
また一気に広範囲をしようとせず、施工箇所はその都度細かく区切って進めていきましょう。(そうすることで、こういったリスクはかなり低くなるでしょう)
A 電装部品などへは直接噴霧しない
パワーウインドウスイッチとかエアコンパネルとか、、 いわゆる電装品と呼ばれる部位には、スプレーは直接噴霧しないように。
こういった部品は防水能力(防滴能力)が低いか、全く防水能力がないか〜 の どちらかですので、
下手に掛けてしまうと故障してしまう可能性があります。
こういった部分、またこういった部品周りの洗浄は、タオルにクリーナーを染み込ませての安全策で。(スポンジでもいいですが、スポンジは水分が垂れやすいので、、 出来ればタオル等のウエスをご使用ください)
B 布生地のクリーニング後、まだ乾燥していない段階では 衣服などにご注意を
布生地をクリーニングした直後は、まだ生地が湿っている状態です。
ちなみに、その水分には若干の汚れが含まれていることもあり、(薄まった洗剤も少々)
もしその水分が衣服などについてしまったら。。
ドアの内張りなんかもそうですが、特にシートは座ると体重がかかり〜 生地の奥から水分を絞り吸湿してしまうこともありますので、十分ご注意などのほどを。
乾燥後でも、生地などに多く洗剤が残っている場合だと、雨などに濡れた衣服が付くことによって再度汚れが浮き出て来 汚れが付着してしまうことも御座います。 ここら辺りは使用される溶剤量などに合わせ、からぶき水拭き等の回数を調整されるなどの環境・状況に応じた適所ご対応を。
C 天井部分をやる場合には、スプレーが目に入らないようにもご注意を
天井へのヤニこびりつき頻度は非常に高いです。 なので天井も、、 といった方も多いでしょう。
ただ天井は、上を向いての作業体勢となるため、、 スプレーしたクリーナーが顔にかかることも多いです。
霧状になったクリーナーの吸い込みだけでなく、目に入らないようにも十分気を付けておきましょう。
とまあこんな感じで、以上 車室内のヤニ取りクリーニング施工例でした。
なお、これらヤニ取りクリーニングを徹底的に行えば、(天井やシート、床のカーペットに至るまで) 車室内のタバコの臭い軽減にもなるでしょう。 但し、タバコの臭いはエアコン内部等色々な部分にも吸着しておりますので、また生地の奥まで染み込んでいることも多く〜 あくまで軽減で、、 完全に除去してしまうことは先ず難しいと考えておきましょう。(とは言っても、やり方次第では〜 元ヘビースモーカーの建築屋さんカーのようなクルマでも、非喫煙者が乗っても気が付かないくらいにまで軽減されることも。。)
Copyright (C) 洗車教室.net All Rights Reserved. (2006-2018)